マンションマーケットのスマート売却というマンション売却に特化したサービスを紹介します。
自動算出した相場価格が特徴で、不動産テックとしてメディアに掲載されることも多いサービスです。
マンションマーケットの特徴・利点
マンションマーケットは、2015年8月17日に開始したマンション売却サービスです。
株式会社マンションマーケットが提供しています。
株式会社マンションマーケットは宅建業者として、不動産仲介業務ができる会社です。マンションマーケットのサービスを通じて仲介依頼を獲得することで利益をあげていくビジネスモデルです。
サイト運営だけのネットベンチャーとは少し違うので、その点は注意しましょう。
まずは、独自の特徴やサービス利用のメリットを見ていきましょう。
会員登録なしで相場が分かる
マンションマーケットでは会員登録なしでもある程度の売却相場が見られます。
こちらのマンション情報を検索できるページから、自分の住んでいる地域を選ぶと、マンション名が出てきます。マンション別のページには中古市場での情報がまとまっているので、売却の参考になります。
さらに、会員登録すると簡易査定や将来の価格予想などが見られます。
簡易査定はマンション別のページで部屋の「専有面積」「階数」「方位(角部屋)」の3点を入力すると、結果がすぐに表示されます。
会員登録に必要なのは【名前・ふりがな・メールアドレス・パスワード】だけの4項目なので、登録しやすいと思います。
この仕組みは、マンションマーケット独自算出で提供されています。
過去の取引事例や近隣の取引事例を元に計算しているそうです。
中古マンション情報サイトで売り出されている物件情報を入力して簡易査定してみたところ、少し安めの査定結果が表示されるようです。
高めの査定を出す傾向の強い中古マンション業界ではめずらしいくらい、辛めの査定になっています。
入力情報の少なさからも分かりますが、正確さを求めるのは難しいので参考情報として実際の価格はきちんと査定をしてもらいましょう。
マップで気になるエリアを簡単にチェック
地域別ページの「マップで表示」をクリックすると、自動算出された価格を地図上に表示したものが見られます。
そこから個別の物件ページにも移動できます。
自宅周辺のマンションをまとめてチェックするときに便利な機能です。
会員登録すると過去の売り出し価格が見られる
無料会員登録すると、過去数年間(※2009年までは確認できました)のマンションごとの売り出し価格が見られます。
マンション別のページでログインした状態でスクロールすると売買履歴という項目で過去の売り出し価格が掲載されています。
「売出価格」はHOME’Sなどの中古マンション情報サイトやポスティングチラシに掲載されている価格で、実際に売れた「成約価格」よりは高めです。
そもそも中古マンションの成約価格はレインズを利用しないと見られないので、一般消費者はなかなか知ることができません。
成約価格でないとはいえ、「売出価格」がどう推移してきたのか知っておくと、自分のマンションの価値が下がりにくいかどうかの判断などに役立ちます。
お気に入り登録しておけば資産価値レポートが毎月届きます
資産価値レポートでは、登録したマンションの価格推移や売出事例をまとめたものがメールで毎月届きます。
自宅マンションを登録しておくと、売りが出たら確認できます。
いつか売るつもりの人には売り出し事例が自動で収集できるのでとても便利です。
他の不動産会社に売却を依頼している状態でも、新たに売り出された部屋がないか確認できて利用価値があると思います。
仲介手数料が定額49万8千円
マンションマーケットの最大の売りは仲介手数料が定額な点でしょう。
実際のところ、高額なマンションになればなるほど、マンションマーケットで売却するメリットが大きくなります。
人気地域の駅前マンションや築浅のマンション、タワーマンションなどは相当お得になるでしょう。
一般的に仲介手数料の上限は、「売却代金の3%+6万円」ですし、ほとんど不動産会社がこの上限で業務を行っています。
ボーダーラインとなるのが「1460万円」で、これ以上の価格で売却が決まれば定額49.8万円の方が安くなります。
(※これらの価格に消費税は含まれていません。)
ケーススタディー
3000万円で売却が成立した場合
- 一般的な不動産会社の仲介手数料(上限で計算):3000万円 × 3% + 6万円 = 96万円(+消費税)
- マンションマーケットの場合:49.8万円(+消費税)
- 差額:マンションマーケットを利用した方が仲介手数料が税抜きで46万2千円も安くなる。
スマートフォンやパソコンを使った情報のやりとり
マンションマーケットで売却を行うと、不必要な電話連絡はなくスマートフォンやパソコンを利用した連絡が中心になります。
2週間に1度の売却活動報告もオンラインで受けられます。
どこの不動産情報サイトに掲載されているか、どれくらいマンションの個別ページが見られているかなどがレポートで届きます。
マンションマーケットは多数の不動産情報サイトに掲載するのも特徴なので、それぞれチェックしてみるのも面白いと思います。
売却専門エージェントと購入専門エージェントを分けることで両手仲介狙いの囲い込みを防ぐ
マンション売却で絶対に避けたいのが囲い込みです。
簡単に言うと、不動産会社が他の会社経由で売るのを断ってまで、自社で売買をまとめようとする行為のことです。
不動産会社は売却と購入をまとめて担当すると、仲介手数料が両方から得られて、利益が2倍になるため、囲い込みを行います。
これを両手仲介と言います。
一方、他の不動産会社が購入希望者を紹介してくれて売買がまとまると、売主と買主が別々の会社に仲介手数料を支払います。
これは片手仲介と言います。
マンションマーケットの場合、売却専門エージェントと購入専門エージェントを分けることで、囲い込みを防ぐ仕組みを取っています。
できるだけ高い価格で売ることを目指して一緒にがんばってくれます。
スマート買取という買取サービスもある
マンションマーケットのサービスにはスマート買取というマンション買取サービスがあります。
これは買取一括査定をマンションマーケットが手伝ってくれるイメージをすると分かりやすいと思います。
全国のマンション買取業者へマンションマーケットが査定を依頼して、一番高く買取してくれる業者を見つけてくれます。
買取の場合、買い手が個人ではなく会社になるため、スピーディに進み、とにかく高く買ってくれるところに依頼するのがベストです。
急いでいる人やなかなか売れない人は利用する価値があるサービスです。
利用方法
サービス内容は先進的ですが、実際の売却方法は、これまでの不動産会社とそれほど変わりません。
ここではおおまかに見ておきましょう。サービスサイト内には細かく説明されています。
- (オンライン査定)
- 訪問査定
- 販売価格の決定
- 専任媒介契約の締結
- 売却活動開始(レインズや中古マンションポータルサイトへの掲載)
- 内覧
- 購入申込を受け取る
- 価格交渉
- 売却承諾
- 売買契約の締結
- 決済、引き渡し
マンションマーケットを利用する上での注意点
簡易査定を信じすぎてはいけない
先にも書きましたが、簡易査定は、本当に簡易なものです。
専有面積と階数と部屋の向きだけで算出するには限界があります。間取りさえ考慮されていません。リフォームや設備についても同様です。
オンライン査定もネットで完結するので、より正確に知りたいならそちらを利用してみましょう(マンションマーケットでは簡易査定・オンライン査定が申し込めます)。一般的には机上査定と言われるものです。
現在は東京都、神奈川県、埼玉県、大阪府のみでスマート売却が利用可能
マンション別の情報ページなどは全国のマンションが対象ですが、仲介手数料定額のスマート売却は対応エリアが限定されています。
首都圏で1都3県でのサービスも多いのですが、マンションマーケットは以下の地域に限られています。
調査時点の2019年9月6日現在の対応地域は、以下の場所のみです。細かい市区町村では非対応の場所があるかもしれません。
- 東京都
- 神奈川県
- 埼玉県
- 大阪府
ちなみに対応していないエリアでは売却依頼するボタンを押すと提携しているHOME4Uの一括査定に案内されるようです。
定額49万8,000円は消費税別の価格
消費税率8%の9月では、53万7840円が税込みでの仲介手数料となります。
消費税率10%では、54万7800円が税込みでの仲介手数料になります。
マンションマーケットの口コミ情報
マンションマーケットの口コミは、公式サイトのお客様の声がいちばん件数としては充実していると思います。
また以下のブログではマンションマーケットとソニー不動産を比較して、マンションマーケットに依頼して売却をされています。細かい話がとても参考になります。
デメリットの紙のチラシをポスティングしない点などは初耳でした。丁寧な記事でイメージが湧きやすいのでぜひ読んでみてください。
まとめ
最後にもう一度マンションマーケットの大きな特徴をまとめておくと、
- 相場価格と過去の売り出し価格が見られる点
- 定額49万8,000円(税別)の仲介手数料
- オンラインでの連絡
- 囲い込みをしない売却専門エージェント体制
の4点です。
現状、売却を手伝ってくれるコンサルタントは、大手での経験がある方が中心のようなので、サポート体制は良いのではないかと想像できます。