【目的別】おすすめのマンション査定方法5つ!利用時の注意点も

「マンションの査定ってどうすれば受けられる? どんな査定方法がより正確?」

「査定でチェックされるポイントはどこ?」

マンションの売却を考えていて、そんな疑問を持っている方も多いでしょう。

マンションの査定とは、売りに出した場合はいくらで売れそうかという「売却予想額」を算出することです。

さまざまな査定がありますが、それぞれ算出方法や査定額の精度などが異なるので、目的によって使い分けるといいでしょう。

査定の種類 特徴 利用したいケース
査定シミュレーション

(AI査定)

シミュレーションサイトに物件の広さ、築年数、立地などの条件を入力、コンピューターが査定 大まかでいいので、今すぐ査定額を知りたい
机上査定 実際に物件を見ずに、物件の広さ、築年数、立地などの条件だけで、不動産会社が査定 ある程度正確な査定を簡単に受けたい
匿名査定 机上査定の中でも、匿名で依頼できる査定個人情報を知られず査定を受けられる 個人情報を知られずに査定を受けたい
一括査定 WEB上に物件の情報を入力すると、複数の不動産会社から一度に査定を受けられるサービス 複数の不動産会社の査定額を比較したい
訪問査定 実際に不動産会社の担当者が物件を訪問、細かくチェックして査定 売却のため正確な査定をしてほしい

なお、マンションAI査定について、通常の査定ではなく、買取金額の査定を行ってくれるものもあります。

また、実際に査定を受ける際は、以下の流れで進めるといいでしょう。

  1. 机上査定、一括査定を申し込む
  2. 不動産会社を絞り込み、訪問査定を申し込む
  3. 訪問査定を受ける
  4. 査定結果を受け取る

    この記事では、マンションの査定について知っておくべきことをまとめました。

    • マンションの「査定」とは「売却予想額」を算出すること
    • 【目的別】向いているマンション査定の種類と注意点
    • マンション査定でチェックされるポイント
    • マンション査定の流れ

      最後まで読めば、査定についてよくわかるでしょう。

      先に正解をお伝えするならば、マンション査定は複数の不動産会社に依頼をすると失敗が少なくなります。

      以下に複数の不動産会社へ無料で一括査定を依頼できるサイトの一覧と特徴をまとめましたので、ぜひご活用ください。

      この記事で、あなたが査定をうまく利用して、マンションを納得価格で売却できるよう願っています。

      目次

      マンションの「査定」とは「売却予想額」を算出すること

      マンションの「査定」とは、「このマンションを売却に出すとしたら、いくらで売れそうか」という「売却予想額」を、不動産会社など専門家に算出してもらうことです。

      査定にはさまざまな方法があります。

      たとえば以下のようなものです。

      査定シミュレーション シミュレーションサイトに物件の広さ、築年数、立地などの条件を入力、コンピューターが査定
      机上査定 実際に物件を見ずに、物件の広さ、築年数、立地などの条件だけで、不動産会社が査定
      匿名査定 机上査定の中でも、匿名で依頼できる査定

      個人情報を知られず査定を受けられる

      AI査定 物件の情報をもとに、AI(人工知能)が査定するシステム
      一括査定 WEB上に物件の情報を入力すると、複数の不動産会社から一度に査定を受けられるサービス
      訪問査定 実際に不動産会社の担当者が物件を訪問、細かくチェックして査定

      それぞれに、使いやすさ、精度などが異なりますので、目的に合わせて使い分けるといいでしょう。

      次章では、目的別にどれを利用するといいか、くわしく説明します。

      【目的別】おすすめのマンション査定の種類と注意点

      この記事を読んでいるのは、「マンションの査定を受けたい」という人でしょう。

      その中にも、「自分のマンションがいくらくらいか、なんとなく価値だけ知っておきたい」という人もいれば、「今すぐにでも売却したいので、正確な売却価格が知りたい」人や、「なるべく高く売りたいから、高く売ってくれそうな不動産会社に仲介を頼みたい」人などさまざまだと思います。

      そこでこの章では、5つの目的別にどんな査定が適しているか、注意点も含めて説明します。

      • 精度は低くても今すぐ大まかな売却予想額を知りたい場合
      • ある程度正確な売却予想額を知りたい場合
      • 個人情報を知られずに査定を受けたい
      • 複数の不動産会社の査定額を比較したい場合
      • 売却のため正確な査定をして欲しい場合

      それぞれ詳しく見ていきましょう。

      精度は低くても今すぐ大まかな売却予想額を知りたい場合:査定シミュレーション

      まず、「今すぐ」「手軽に」査定を受けたい場合は、マンションの「査定シミュレーション」を利用してみてはいかがでしょうか?

      査定シミュレーションとは

      「査定シミュレーション」とは、WEB上に物件の広さや築年数、立地といった情報を入力するだけで、査定を受けられるWEBサービスです。

      コンピューターが、過去の売買のデータから似たような売却例をもとに、概算で査定します。

      こちらの名前や正確な住所など、個人情報を求められるサイトもありますが、匿名で査定してくれるものもあり、どれも1分程度で査定結果が得られるのがメリットです。

      査定シミュレーションの注意点

      ただ、査定シミュレーションはあくまで概算ですので、実際に売却できる価格だと思わないでください。

      というのも、シミュレーションに入力する情報は、物件の広さ、築年数、立地程度だからです。

      実際のマンションの価格は、物件の状態や設備、日当たり、周辺環境などさまざまな要因によって決まります。

      査定シミュレーションではそれらが一切考慮されないため、正確な売却予想価格は出せないのです。

      そのため、「本当に売却できる価格が知りたい」という人には向きません。

      「いつか売るかもしれないので、だいたいの価格が知りたい」「正確ではなくていいので、今すぐ簡単に価値が知りたい」といった場合に利用するとよいでしょう。

      査定シミュレーションができるサイト

      査定シミュレーションができるサイトはたくさんあります。

      その中からいくつか紹介しておきます。

      実際にシミュレーションしてみると、同じ物件でも査定額に差が出ますので、複数利用してみると、なんとなく相場が掴めるかもしれません。

      ◎すまいステップ「匿名簡易査定シミュレーション」

      すまいステップは、マンション・一戸建て・土地などの不動産を、無料で不動産会社に一括査定してもらえるサイトです。

      通常の一括査定は、物件のくわしい情報を入力する必要がありますが、「匿名簡易査定シミュレーション」は、マンションであれば「マンション名」「専有面積」「間取り」「階数」「方角」を入力するだけで、数秒で「想定売却価格」がわかります。

      ◎IESHIL(イエシル)

      IESHIL(イエシル)は、マンションに特化した査定シミュレーションです。

      マンション名、住所や駅名などを入力すると、9,000万件のビッグデータを活用して、瞬時に査定額を教えてくれます。

      東京、神奈川、埼玉、千葉に限られていますが、手軽に利用できるサービスです。

      ある程度正確な売却予想額を知りたい場合:机上査定(簡易査定)

      「査定シミュレーションよりも、もう少し正確な売却予想額が知りたい」という場合は、机上査定を受けてみましょう。

      机上査定とは

      机上査定とは、実際に物件を見ることなく、不動産会社が情報だけをもとに売却予想額を算出する査定方法で、簡易査定とも呼ばれます。

      不動産会社のWEBサイトや査定ページに物件の情報を入力することで、査定依頼が完了します。

      それを受けて、不動産会社が簡易的に査定をし、その結果を当日〜数日以内にメールで送付します。

      査定シミュレーションはコンピューターが行うのに対して、机上査定は不動産会社がこれまでの売買データに市場の動向なども加味して査定します。

      そのため、査定シミュレーションよりは少し精度が高いと言えるでしょう。

      「不動産会社に査定してもらいたいけれど、訪問査定を受けるほどではない」「実際に売買価格に近い金額を、簡単に知りたい」といった場合に適している方法です。

      机上査定の注意点

      机上査定は、不動産会社が過去に実際に売買が成立した事例をもとに査定するため、前述したように査定シミュレーションよりは実際の売却価格に近いと思われます。

      とはいえ、やはり物件を実際に見ていないのは査定シミュレーション同様ですので、各物件の細かい事情は加味されません。

      また、中には査定額を少し高めに出して、依頼者に「ここは他より高く査定を出してくれたから、ここで売ろう」と思わせたい、顧客を呼び込みたいという不動産会社もあると言われています。

      もし机上査定で高額査定が出ても、それを盲信するのはリスクがあるでしょう。

      できれば複数の不動産会社に申し込んで、平均的な査定額を把握してください。

      机上査定が受けられるサイト

      机上査定(簡易査定)は、不動産会社の公式サイトなどから受けることができます。

      その中から、いくつか紹介しておきましょう。

      ◎住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」

      住友不動産販売の「すみふの仲介 ステップ」は、成約件数3万8,000件以上の大手不動産仲介会社です。

      公式サイトの「不動産売却スピード査定」サービスでは、1分程度の情報入力で机上査定が受けられます。

      机上査定といっても、大手企業ならではの豊富な情報量で査定してもらえるのが魅力と言えるでしょう。

      ◎東急リバブル

      東急リバブルのWEBサイトでは、「カンタン60秒入力」で無料査定が受けられます。

      また、チャットで質問もできますので、査定額を見てわからないことや知りたいことに答えてもらえるのも特長です。

      個人情報を知られずに査定を受けたい:匿名査定

      机上査定の中でも、匿名で依頼することができるものを「匿名査定」と呼んでいます。

      不動産会社に個人情報を知られずに、査定を受けることができるのが利点です。

      匿名査定とは

      匿名査定は机上査定の一種です。

      一般的な机上査定は、物件情報とあわせて依頼者の住所や氏名などの個人情報の入力が求められます。

      くわしい住所を入力することで、より正確な物件の査定ができるという理由ですが、一方で査定後に不動産会社から営業連絡がくる可能性もあり、「個人情報は知られたくない」という人も多いでしょう。

      その点、匿名査定は、住所も途中までの入力でかまいませんし、名前や電話番号も必要ありません

      不動産会社に個人情報をわたすことなく査定が受けられるのです。

      匿名査定の注意点

      匿名査定は、前述のようにくわしい住所を入力しません。

      そのため、番地まで入力する査定に比べると、精度が少し下がってしまいます

      また、匿名査定の中には、不動産会社が査定するものと、コンピューターが査定するものがあります。

      コンピューターが査定する場合は、不動産会社よりも精度が下がってしまう傾向があるので注意してください。

      ただ、多くの匿名査定はコンピューター査定、AI査定です。

      これらを利用する際には、「不動産会社の査定ほど実際の売却価格に近くはない」ということを心得ておく必要があるでしょう。

      匿名査定が受けられるサイト

      前述したように、匿名査定が受けられるサイトには、不動産会社が査定するものとコンピューター査定のものがあります。

      ここではより精度の高い、不動産会社が査定するサイトを紹介しておきましょう。

      ◎ライフルホームズ「匿名査定」

      不動産・住宅情報サイト大手のライフルホームズが、匿名査定を行っています。

      利用者はサイト内に専用ページを作成し、査定結果はそこで確認することができます。

      物件の都道府県・市町村・町名までを入力すると、そのエリアを査定できる不動産会社の数が表示されるのが特徴です。

      査定を依頼するには、物件の番地までくわしく入力する必要がありますが、匿名性を保つために「番地」と「号」は不動産会社には知らされないので安心できるでしょう。

      【AI査定とは】

      査定シミュレーションや机上査定などでマンションなどの「AI査定」を謳っているところも多くあります。

      これは、過去の不動産取引情報をビッグデータとしてAI(=人工知能)に学習させ、それをもとに査定価格を算出するシステムです。

      AI査定の特徴は、膨大なデータを参照しているにもかかわらず、数秒〜数十秒で査定結果を出せることです。

      特に、戸建てよりもマンションの査定に強みを発揮します。

      というのも、戸建は土地の広さや形、建物の設備など、物件ごとの条件によって価格が変わるため、簡単な条件だけで査定するAI査定や査定シミュレーションでは、実際の価格と大きな差が出る恐れがあります。

      が、マンションの場合は物件ひとつひとつにそれほど違いがなく、条件だけで査定しても、実際の価格との差が戸建ほど大きくはならないと言われているのです。

      ただ、AIにどんなデータを学習させるかによって、査定結果が変わってきます

      そのため、AI査定サービスやアプリによって、査定の正確性に差が出てしまうのが難点です。

      利用する際には、口コミなどで評価が高いものを選び、できれば複数のサービスで査定を受けるといいでしょう。

      複数の不動産会社の査定額を比較したい場合:一括査定

      ここまで挙げた査定方法は、どちらかというとマンションの売却をしたいというよりも、価格や価値が知りたいためにマンションの「査定だけしたい」という人向けでした。

      が、一方でもちろん、「マンションをすぐに売却したい、そのために本当に売れる価格が知りたい」と思っている人も多いはずです。

      そんな人には、一括査定という方法があります。

      一回の査定依頼で複数社から査定を受けられるので、「不動産会社ごとの査定価格を比較して、どこの不動産会社に本格的に査定してもらうか決めたい」という人に最適です。

      一括査定とは

      一括査定とは、WEB上で物件情報を入力して査定を申し込むと、複数の不動産会社から査定結果が送られてくるサービスです。

      一回の申し込みですむので、何社にも査定依頼をする手間がかかりませんし、査定価格を比較して、売却を依頼する不動産会社を絞り込むこともできます。

      不動産の一括査定のしくみには、以下の2通りがあります。

      • 自分で不動産会社を選ぶ
         →まず一括査定サイトに物件情報を入力すると、査定可能な不動産会社が表示され、その中から自分で査定してほしいところを選びます
      • 一括査定サイトが不動産会社をマッチングしてくれる
         →一括査定サイトに物件情報を入力するのは同じですが、それをもとに、一括査定サイト側がこの物件に適していると判断した不動産会社をマッチングします

      いずれの場合も、査定結果を比較した上でさらに不動産会社を絞り込み、最終的には訪問査定をしてもらって正確な査定額を出してもらうまでが通常の流れです。

      一括査定の注意点

      一括査定は、マンションなどの物件を本当に売却したい人向けのサービスです。

      そのため、基本的には住所、氏名などの個人情報を入力する必要があります。

      ということは、一度の入力で複数の不動産会社に自分の情報がわたってしまうわけです。

      その結果、1社に査定を申し込んだ場合よりもたくさんの営業電話、営業メールが入ってくる可能性は高いでしょう。

      不動産会社側も、査定依頼者が売却の意欲が高いことを理解していますから、他社よりも自社に売却の仲介を委託してほしいと考えて、一生懸命営業をかけてくるはずです。

      最近は電話を嫌う人も多いので、それだけでうんざりしてしまうかもしれません。

      ただ、一括査定サイトの中には、情報を入力する際に「連絡手段は電話がいいか、メールがいいか」を選択できるようにしているところもありますので、その場合はメールを選択しておくといいでしょう。

      あるいは、入力ページの最後に自由記入欄があれば、そこに「連絡は電話ではなくメールでお願いします」と書いて送るという手もあります。

      一括査定ができるサイト

      一括査定サイトはいろいろありますが、ここでは特徴の異なる2サイトを紹介しておきましょう。

      マンションナビ

      一括査定サイトの中でも、マンションに特化しているのが「マンションナビ」です。

      物件情報を入力すると、全国2,500店舗の不動産会社の中から、その物件タイプの売却を得意とする会社を提案してくれます。

      さらに、最大で9社の査定価格を比較できるので、自分のマンションに合った不動産会社を見つけることができるでしょう。

      HOME4U不動産一括査定

      HOME4U不動産一括査定」は、NTTデータグループが運営する不動産一括査定サイトです。

      全国の約2,100社の有料不動産会社と提携、その中から最大6社の査定価格をまとめて取り寄せることができるので、比較した上で納得いく不動産会社選びができるでしょう。

      売却のため正確な査定をして欲しい場合:訪問査定

      ここまで挙げた査定方法は、それぞれ正確性に差があるとはいえ、いずれも物件情報だけで査定するものでした。

      が、「実際に売却に出すので、売り出し価格を決めたい」という場合は、やはり訪問査定で実際にマンションを見てもらう必要があります。

      訪問査定とは

      訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れて、くわしく査定する方法です。

      物件の状態を細かくチェックするだけでなく、所有者にヒアリングして、実際にその物件に住んでいる人にしかわからないメリット、デメリットなどを調査します。

      特にマンションの場合は、似たような間取りの物件が多数ありますが、住んでいる人の使い方によって劣化の度合いは異なります。

      そのような直接目で見なければわからないことも、不動産の専門家がチェックした上で査定を行うのです。

      そのため訪問査定は、査定の中でも実際の売却価格にもっとも近い金額を算出できる方法だといえます。

      訪問査定の注意点

      ただ、訪問査定はくわしく調査するだけに、結果が出るまでに時間がかかります。

      最速当日に結果が出る机上査定とは違って、1週間程度は見ておいたほうがよいでしょう。

      また、部屋の中を見てもらったり、ヒアリングがあったりするため、査定当日はマンションの所有者が立ち会わなければなりません。

      掃除や片付けもある程度しておく必要があります。

      が、不動産会社の担当者と直接会って話ができるチャンスだとも言えます。

      この機会に、相場感や売り時など、専門家でなければわからないことを教えてもらうといいでしょう。

      訪問査定を受ける方法

      訪問査定を受ける方法はさまざまあります。

      まず机上査定や一括査定などを受けた結果、「この不動産会社にもっとくわしく査定してほしい」と思ったところに訪問査定をお願いすることができます。

      また、不動産会社のホームページから依頼したり、店舗に直接依頼することも可能です。

      マンション査定でチェックされるポイント

      ここまで、さまざまな査定方法について説明しました。

      が、「そもそも査定って、何を基準にしているの?」「どんなマンションが高額査定されるの?」といった疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

      そこでこの章では、マンションの査定でチェックされ、査定額を左右するポイントを挙げておきましょう。

      その主な要素をいくつか表にまとめましたので、以下を見てください。

      築年数 築年数は浅いほど価値が高く、築20年前後で新築の5割程度まで下がる

      ただ、築年数が古くなっても、リフォーム前提などで買い手がつく可能性はある

      構造・耐震性 1981年6月以降の「新耐震基準」のマンションより、それ以前の「旧耐震基準」のほうが価値は下がる
      劣化の度合い マンションの室内の床、壁、天井の汚れや傷などは、自分で対処できない程度だと査定に影響する恐れがある
      間取り・面積 基本的には広いほうが価値が高い

      ただ、洗濯機置き場が外にあるなど、生活に不便がある場合はマイナスになる可能性がある

      階数 1〜2階は比較的価値が低く、4階以上は価値が上がる

      特にタワーマンションの場合、高層階ほど価値が高くなる

      部屋の位置・向き 南向きの日当たりのいい物件は、北向き、西向きより価値がプラスされる角部屋も日当たりや風通しがよく、隣接する部屋が片方だけなどの理由で人気が高いため、査定にプラスの要素
      設備 給排水管などの劣化具合、室内設備の使用状況、共有部分の設備の充実度などが良好であればプラス、不具合や不便があればマイナス影響の可能性がある
      立地 駅からの距離が近い、周辺に学校、病院、スーパーなどが揃っているなどはプラス評価
      セキュリティ セキュリティが厳重、管理人が常駐しているなどは高評価につながる
      リフォーム履歴 室内をリフォームしたことがあれば、状態よく保たれているということで評価がプラスされる

      実際の査定、特に訪問査定では、これ以外にも細かい評価がなされます。

      もし、査定結果に疑問や不満があれば、不動産会社に査定の理由を聞いてみるといいでしょう。

      その上で、改善できる点は改善すれば、よりいい査定結果につながるかもしれません。

      マンション査定の流れ

      これで、査定とはどんなものか、何を基準に評価するのかなどがわかりました。

      これを踏まえて、「さっそく査定を受けてみよう」と思っているかもしれませんが、ちょっと待ってください。

      その前に、マンションの査定はどのように進めればいいのか、一般的な流れを知っておきましょう。

      1. 机上査定、一括査定を申し込む
      2. 不動産会社を絞り込み、訪問査定を申し込む
      3. 訪問査定を受ける
      4. 査定結果を受け取る

        順番に説明します。

        机上査定、一括査定を申し込む

        まず、最初は机上査定や一括査定を申し込みます。

        この目的は、だいたいの相場を把握することと、不動産会社を選ぶことです。

        まず、机上査定を何社か申し込む、または一括査定を申し込むことで、自分のマンションのざっくりとした売却価格の目安がわかるでしょう。

        この時点では、できれば8社程度の査定を受けてください

        不動産会社を絞り込み、訪問査定を申し込む

        8社程度から査定結果が出たら、それぞれを比較します。

        • 査定価格は相場に対して適切か
        • 担当者の対応はていねいか
        • わからないことはじっくり説明してくれるか
        • 売却したいマンションのエリア、類似物件の取引実績は豊富か

        などが不動産売却の比較ポイントです。

        その上で、「ここなら売却を依頼してもいいかも」という候補を3〜4社程度に絞り込みましょう。

        注意したいのは、前述したように1社だけ不自然に高い査定額を出している不動産会社です。

        売却を請け負いたいために、本当の査定額より高い金額を出している可能性があるからです。

        相場の範囲内で、いい査定を出している会社、担当者が信頼できそうな会社を絞り込んだら、その3〜4社に訪問査定を申し込んでください

        訪問査定を受ける

        3〜4社の不動産会社と個別に訪問査定のスケジュールを組んで、順番に査定を受けていきます。

        訪問査定は、不動産会社からすれば物件についてくわしく知る機会ですが、査定を受ける側にとっても、不動産会社に直接会えるチャンスと言えます。

        • 担当者の人柄や、不動産会社の社風を見極める
        • 査定の根拠をくわしく聞き、改善できる点などを知る
        • 市場の動向、売れやすい条件など、専門家しかわからなことを教えてもらう

          といったことができる貴重な時間として十分に活用しましょう。

          査定結果を受け取る

          訪問査定の結果は、おおむね1週間程度で知らされます

          それぞれの査定額が出揃ったら、その金額や不動産会社が信頼できるかどうかなどを踏まえて、実際に売却を委託する1社を選びましょう

          選んだ1社と「媒介契約」を結び、実際の売り出し価格を決めたら、いよいよ売却活動が始まります。

          事前の査定額と売り出し価格、そして実際に売れる価格には差が出るでしょうが、納得いく売却ができるように不動産会社と協力してください。

          まとめ

          いかがでしょうか?

          これで安心してマンションの査定を受けられるようになったかと思います。

          最後にもう一度、記事の要点を振り返っておきましょう。

          ◎マンションの「査定」とは「売却予想額」を算出すること
          ◎【目的別】向いているマンション査定の種類とは、

          査定の種類 特徴 利用したいケース
          査定シミュレーション シミュレーションサイトに物件の広さ、築年数、立地などの条件を入力、コンピューターが査定 大まかでいいので、今すぐ査定額を知りたい
          机上査定 実際に物件を見ずに、物件の広さ、築年数、立地などの条件だけで、不動産会社が査定 ある程度正確な査定を簡単に受けたい
          匿名査定 机上査定の中でも、匿名で依頼できる査定個人情報を知られず査定を受けられる 個人情報を知られずに査定を受けたい
          一括査定 WEB上に物件の情報を入力すると、複数の不動産会社から一度に査定を受けられるサービス 複数の不動産会社の査定額を比較したい
          訪問査定 実際に不動産会社の担当者が物件を訪問、細かくチェックして査定 売却のため正確な査定をしてほしい

          ◎マンション査定の流れは、

          1. 机上査定、一括査定を申し込む
          2. 不動産会社を絞り込み、訪問査定を申し込む
          3. 訪問査定を受ける
          4. 査定結果を受け取る

            これを踏まえて、あなたがいい査定を受けることができ、信頼できる不動産会社と出会えるよう願っています。

             

            この記事を書いた人

            中西 諒太のアバター 中西 諒太 代表取締役

            株式会社了代表取締役。アパレル販売員をしながら独学で宅建士を取得。
            賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理会社にて勤務を経て独立、株式会社了を設立。
            現在は、不動産賃貸業・不動産関連Webメディア運営・監修を手掛けている。
            保有資格:宅地建物取引士,2級ファイナンシャル・プランニング技能士,住宅ローンアドバイザー,日商簿記検定2級

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