途中のややこしい部分を安心して任せるために必要なのが、良い不動産会社に売却を依頼すること。
第3回は、信頼できて能力が高い不動産会社を探す方法を見ていきましょう。
実はここがマンション売却全体の中でいちばん大事な部分です。
良い不動産会社の担当と二人三脚で進めることで必要な知識を最小限に抑えられる
会社の仕事や役所の手続きでも、信頼関係があってデキる人なら完全におまかせした方が安心ですよね。
信頼できて、しっかりとした能力のある人に任せるなら何も心配ありません。
マンション売却も同じです。
良い不動産会社の担当と出会えれば、あとは安心して任せられます。第2回で見たような売却活動の各ステップについて、あなたが勉強する必要はありません。
あとで楽するために不動産会社の担当を探す段階で、ちょっと頑張りましょう。
じゃあどうやって探すの?
街に不動産屋っていっぱいありますよね。
でもマンション売却をするなら、行き当たりばったりに不動産屋をあたってもダメです。
その理由は、そこがどんな不動産屋か分からないから。
不動産会社の業務はマンション売却以外にもたくさんあって、普段ほとんど売却を手がけない会社も多いのです。
マンション売却のテクニックや手続きの知識は、やっぱり専門にやっている不動産会社がいちばんです。
そういうマンション売却が得意な不動産会社を効率よく探すために提案したいのが、一括査定サービスを利用することです。
マンション売却が得意な会社を探すために一括査定サービスを使うのが良い理由
マンション売却の一括査定サービスは、あなたのマンションの情報を入力すると、3社~6社の査定がまとめて受けられるサービスです。
引っ越しや中古車でもよくありますね。その中古マンション版です。
実は、一括査定サービスに参加するために不動産会社はお金を払っています。掲載基本料がいくら、1回の査定でいくらと支払いが発生します。
裏を返せば、売りたい人を探すためならお金を払ってもいい不動産会社が集まっているのです。
一括査定サービスは複数の査定結果を比較することが前提なので、比較されても自分の会社が選ばれる品質を提供できる自信があるとも言えます。
つまり、一括査定サービスに参加している不動産会社は、マンション売却が得意な可能性が高いのです。
長くサービスを行っていて信頼できる一括査定サービスを選ぼう
一括査定サービスを利用する際には、大事なマンションの情報なので、信頼できるところを選んでほしいと思います。
運営会社や運営歴から安心できる一括査定サービスで、まずおすすめなのがHOME4Uです。
NTTグループの安心感はやっぱり桁違いです。
また、大手の不動産会社に頼みたいならすまいValueというサービスも検討してみてください。大手ばかり6社に査定依頼できます。運営元も大手不動産会社です。
この2つのサービスは同じ会社が重なることがあまりないので、同時に利用可能です。
とはいえ理想はなるべく多くの不動産会社の担当と会うことですが、数が増えると対応の手間も増えるので、自分の忙しさを考慮して選んでみてください。
首都圏の人にオススメはHOME4Uとソニー不動産を合わせて利用する方法です。売主視点に立った提案が聞けるのでソニー不動産は対応している地域ならぜひ入れてほしい会社です。
また、入力項目で机上査定(簡易査定)と訪問査定を選ぶところがあります。
第2回にも書きましたが、本気で売るなら基本は訪問査定を選びましょう。
まずは大まかな価格を先に知りたいという人は、机上査定→訪問査定という流れももちろん有りです。
「いきなり不動産会社の人がウチに来るのは怖いなあ・・・」という人も机上査定にしてください。メールや電話で何回かやりとりしたあとで訪問してもらう方が気持ちが楽です。
不動産会社の担当個人が信頼できるかどうかは会ってみて判断するしかない
査定依頼したら、次は自分の担当になる人が信頼できて能力が高いかどうかチェックしましょう。会社が良くても個人としてダメダメなケースはありますので・・・。
- 身だしなみはきちんとしているか?
- 売却手続きの知識はスラスラ出てくるか?
- 過去のマンション売却仲介の経験は豊富か?
- 電話やメールなどの連絡はスムーズか?
- 気を遣わずに何でも話せるか?
- 査定内容でマンションのアピールポイントをきちんと見つけてくれているか?
これらのポイントで判断しましょう。
担当個人と自分の相性はかなり重要になってくるので、そこを重点的に考えて選んでもいいですね。
1社に決めて、専任媒介契約を結ぶ
訪問査定のあとしばらくしたら、各社の査定書が手もとに集まります。
査定書の内容と担当の人柄を考慮して、不動産会社を1社に決めましょう。
不動産会社に売却を依頼するときの契約を媒介契約と言います。媒介契約の形態には3種類ありますが、専任媒介契約を選びましょう。
いちばんバランスの良い契約です。
他の媒介契約のことについて少し書きます。読み飛ばしてOKです。
一般媒介で複数の不動産会社に同時依頼すると管理が大変になる上に、不動産会社が本気で動いてくれない可能性があります。
専属専任媒介は専任媒介のより厳しいバージョンをイメージしてください。専任だと2週間に1回の連絡が、専属専任にすると1週間に1回になったりします。そこまで手厚くする必要はないので専任媒介をおすすめしています。
また、もし依頼した不動産会社に不満が出た場合、専任媒介契約の期間は3ヶ月なので変更も簡単にできます。安心してください。
不動産会社への売却依頼が終わればあとは流れに乗って進めていくだけなのですが、住宅ローンの返済がどうなるのか気になる人も多いと思います。
なので、次の第4回でまずどうやって住宅ローン残債を処理するのか説明しておきます。
不動産会社の人ももちろん教えてくれますが念のため。
第4回:残っている住宅ローンの返済方法を知っておいてください
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- 第1回:シリーズ記事の前提をまずはサラッとお話します
- 第2回:マンション売却全体の流れをザッと説明します
- (現在のページ)第3回:いちばん大事な不動産会社の探し方(信頼できる+能力が高いが必須)
- 第4回:残っている住宅ローンの返済方法を知っておいてください
- 第5回:宣伝は不動産会社に任せて、掃除と片づけをテキパキやっちゃいましょう
- 第6回:契約から引き渡しも不動産会社のサポートを受けて進めれば安心
- 第7回:売却のあとは確定申告を忘れずに+講座全7回のまとめ